早に白帝城を発す【漢詩MEETS二胡】

「早発白帝城、李白。朝辞白帝彩雲間…」と中国語で暗唱し、クラスの前で一人ずつ発表した学生時代を思い出します。大学の中国学科で習った詩の一つ、「早に(つとに)白帝城を発す」に二胡を合わせてみました。

今の貴州省、夜郎の地へ流刑となった李白。道中、白帝城付近で赦免の知らせを受けて江陵へ戻ることになり、その時の快活な心境が詠まれた詩です。留学時代の心残りはいくつかありますが、三峡下りツアーに参加しなかったことも一つの大きな後悔。参加していれば、この詩の情景がもっとありありと思い浮かんだことだろうなぁと思います。

第四句の「万重山」。モノ凄い字面ですが、想像するに、壮大なスケールの山が幾重にも重なっていて、圧倒されるような絶景が広がっているのでしょう。重厚な言葉の響きが、その前の「軽舟」によって更に引き立てられています。

二胡音楽は、軽やかな心境を想いつつ弾けば自然と長調の旋律になりました。この即興演奏、実はけっこう良い二胡の練習になってます。

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